重要機器の点検漏れなどが大量に発覚した高速増殖炉「もんじゅ」を運営管理する日本原子力研究開発機構の仕事始めの式典が福井県敦賀市で開かれ、辻倉敦賀本部長は今年を改革元年と位置づけて職員が一丸となって組織改革に取り組むよう訓示しました。
敦賀市にある日本原子力研究開発機構・敦賀本部で開かれた仕事始めの式典には、職員など130人あまりが出席しました。
この中で辻倉米藏敦賀本部長は「もんじゅ」で重要機器の点検漏れなどが大量に発覚したことを受け試験運転再開に向けた準備を禁じる命令を出され去年10月から組織体制の見直しを進めていることについて、「組織改革を実行性あるものとするために継続的な改善に取り組み、安全を最優先に考える組織に生まれ変わっていくことが必要だ」と述べて、今年を改革元年と位置づけ職員一丸となって組織改革に取り組むよう訓示しました。
また「もんじゅ」の齋藤伸三所長は、試験運転再開に向けた準備を禁ずる命令について「命令の解除に向けて最大限の努力をはらい、一日も早く試運転の準備に入りたい」と述べました。
「もんじゅ」をめぐっては、去年12月まとまった政府の「エネルギー基本計画」で研究を継続する方向性が示された一方、新たな規制基準への対応などの課題があり試験運転再開のめどは不透明なままです。
01月06日 12時23分